ふるさと加東の歴史再発見

少し気をつけて周囲を見回してみると、身近なところにふるさとの歴史を伝えるものがある。

大東亜戦争一周年記念の日

昭和17年12月-開戦記念日を迎えて

 昭和16年(1941)12月8日、米英に対して宣戦布告をしてから一年後の17年12月、社町役場、社町銃後奉公会、大政翼賛会社町支部社町翼賛壮年団名で「大東亜戦争一周年記念日を迎えて」と題した行事実施に関する1枚の印刷物が発行されています。
 読んでみると、開戦から一周年を迎えるにあたり、護国の英霊、その遺族、出征軍人の報国の赤心、労苦に感謝するとともに、国民各々がこの一年を「どんな事をしてきたか」「どんな風にして大詔にお応えしてきたか」「銃後の国民としてこれでよいのか」ということを反省して、一年前のあの日の感激を思い出し、新しく二年目の向かう決心を強く固めようとよびかけています。
 そして、「戦は今からだ」勝って勝って敵米英を撃破るまで「何がなんでもやり抜くぞ」の意気を昂めるために開戦一周年記念日の前後一週間を記念行事の日と定めて次のような行事の実施をあげています。

○前三日間(12月5、6、7日)
 経済道義を昂めることにつとめる
 ・商業者は闇を絶滅し、配給の円滑公正を図る
 ・生産者は増産につとめ、統制通り供出又は需給する
 ・消費者は物を粗末にせず感謝の心持で暮らし戦時の暮らし方をよく考える
○当日(8日)
 ・国旗掲揚(起床から午後5時)
 ・大詔奉読式、祈願祭を午前9時から佐保神社で行う(各戸1名参列)
 ・戦没者慰霊祭を忠魂碑前で行う
 ・戦没者墓地の清掃、墓参
 ・銃後奉公会記念式
 ・軍人遺家族慰安会、銃後慰安会
○後三日(9,10,11日)
 戦争2年目に向かう決心をする
 ・貯蓄の一層の励行、230億貯蓄達成
 ・農産物工業品の増産
 ・「空襲は必ずあるもの」という気持ちで防空準備を進める
○全期間を通じて
 各隣保、各戸、個人等で慰問に努める