昨日に続いて、昭和12年(1937)の国民精神総動員運動の兵庫県実施要綱を紹介します。
三、実施事項の運動綱領、実践要目、具体的実行事項例の順に紹介します。昨日紹介した「日本精神の発揚」に続いて、「社会風潮の一新」の項目です。その(1)は「堅忍持久の精神修養」で、実践要目として「不動精神の鍛錬」、「必勝の信念の堅持」、「対敵心構えの訓練」が挙げられています。具体的な実行事項例として、武道や相撲、そして体操などが挙げられていますが、ラジオ体操の他に、皇国体操や建国体操といったものもありました。初めて聞く体操ですが、どんなものだったんでしょうか。
社会風潮ノ一新
(1)堅忍持久ノ精神修養
1、不動精神の鍛錬
武道、相撲、強行軍、家庭体操、国体々操、(ラジオ体操、皇国体操、建国体操等)
力持、綱引、登山、ハイキング、水泳等
冷水摩擦、冷水浴等
静座、坐禅
2、必勝ノ信念ノ堅持
戦勝祝賀記念行事(演習、演技)
3、対敵心構ヘノ訓練
国家ノ機密ヲ守ルコト
流言蜚語ニ迷ハヌコト
事変ニ関スル言動ヲ特ニ慎ムコト
防空訓練
銃剣術、護身術、戦闘術(徒手格闘、投抛等)
以下つづく