ふるさと加東の歴史再発見

少し気をつけて周囲を見回してみると、身近なところにふるさとの歴史を伝えるものがある。

懐かしい半鐘台-社分団のホース干し風景


 加東市社の旧社町役場があった場所に、現在は消防会館が建っており、1階は社分団の詰所になっています。その一角にホースを干す塔があり、サイレンも設置されています。火事や訓練で使ったホースを干すための施設です。
 今日、紹介する写真は、昭和50年代、私が社町消防団社分団の団員だった頃に撮した先代の半鐘台でホースを干している光景です。半鐘台は鉄塔で、備え付けの梯子で登ります。天辺には、鐘が吊され、火事の際にはカンカンカンと警鐘が打ち鳴らされます。真ん中辺りにはサイレンが設置されており、空襲警報のようなうなりをあげて鳴り響きます。我が家は旧役場の隣にあったため、小さい頃から警鐘とサイレンを聞き続けてきました。どちらも心臓によくない音です。
 半鐘台の上に立つと、社の市街地が見渡せます。風が吹くと、塔は揺れます。倒れることはないと頭ではわかっていても心地の悪いものでした。今年亡くなった先輩が、天辺から地面近くまで梯子を手をすべらせてあっと言う間に降りる技を見せてくれたことも今では懐かしい思い出になってしまいました。