ふるさと加東の歴史再発見

少し気をつけて周囲を見回してみると、身近なところにふるさとの歴史を伝えるものがある。

ナンキンハゼの紅葉

 

 庭のナンキンハゼの紅葉が一気に進んでいます。我が家には3本のナンキンハゼがありますが、これらは、勤務していた兵庫教育大学附属中学校の校庭のナンキンハゼの実から大きくなったものです。同僚だった家庭科の村田先生が実生から育てた苗を譲ってもらったものです。苗を植えてからもう20年以上が経っています。いつも教室や職員室から見えていたナンキンハゼ。夏には涼しい緑陰を、秋には鮮やかな紅葉を見てきたナンキンハゼでした。

 今年はいつまでも緑だったのですが、ここのところ一気に紅葉しはじめました。3本が同時ではなく、1本がいつも一歩早く紅葉します。例年だと、紅葉前に落葉したりするのですが、今年は見事な紅葉を見せてくれています。秋の日に色づいた葉を透かして見るのが一番きれいですね。

黄金の坂道ー銀杏並木輝く

 加東市のほぼ中央、市役所から北へまっすぐに下る坂道には、銀杏並木が続いています。嬉野台地から千鳥川へと下る道で、今、銀杏が一気に色づき、秋の日射しを受けて黄金色に輝いています。

 この道は、国道372号から、県道西脇三田線へとまっすぐに延びています。夏は緑、秋の深まりとともに黄色に染まり、日が射すと輝きます。実に広々として素晴らしい眺めです。

庭の秋色-サフランの紫

 庭の秋が日に日に深まっているように感じます。ついついナンキンハゼの葉の色づきを見上げてしまうのですが、足元の地表に視線を落とすと、紫色の花が目に止まりました。サフランが一斉に咲いていました。

 庭には3ヶ所、このサフランが咲く場所があり、毎年楽しみにしています。一つ見つけたら、他の場所も見ると咲いていました。季節がめぐると、ちゃんと咲く花に感心してしまいます。サフランの紫は、秋の落ち葉の色の中でひと際目立っています。まるで、一人ドレスを着て、人々の中にいるご婦人のように。

 

 

ベランダにやってきたヒヨドリ

 

 庭の柿の木には、毎朝20羽ほどのムクドリの編隊がやってきて、ワイワイガヤガヤモーニングタイムを楽しんでいます。大きな音を立てて追いやっていますが、しばらくすると再び戻ってきます。お互い朝のルーティーンになっています。

 時折り、シジュウカラがやってきて柿の実をつついているのを見かけます。また、ピーっと甲高い声で鳴く、ヒヨドリもやってきます。シジュウカラヒヨドリはだいたい2羽のペアでやってきます。

 ちょうど庭に出ている時、ベランダの方から鳴き声が聞こえたのでカメラを向けると、ベランダの手すりにヒヨドリが止まっていました。ヒヨドリは、空中を水中を泳ぐように飛びながら柿の木、隣の駐車場の桜の木へと飛んでいきます。ヒヨドリの鳴き声を聞くのも朝の日課です。

雨あがりの庭でー蜘蛛の巣と南天の実

 

 10日(月)の朝は、雨も上がり、庭の木々は、まだ雨に濡れていました。南天の赤い実に水滴がついて、まるで大阪・関西万博のミャクミャクの目玉のように見えました。

 庭の木々の間に、蜘蛛の巣がかかっています。細かな水滴がついて、張りめぐらされた糸が細い白い線となって空間を埋め尽くしているようでした。その中にいる蜘蛛も見分けられないほどでした。

 秋の、雨上がりの庭の景色でした。

雨にけぶる三草山と東経135度子午線を示す時計塔

 

 9日(日)、雨の一日でした。午後2時から、加東市上三草のやしろ国際学習塾L.O.C.ホールで加東フィルハーモニー管弦楽団の第16回定期演奏会が開かれました。建物から少し離れた第1駐車場に車を置いて、傘をさして歩いていきます。稲刈りが終わり、株だけになった田圃の向こうに白い学習塾の建物が見えました。

 その道すがら、東の方向に、源平合戦の古戦場で知られる三草山が雨にけぶって見えます。今から840年余り前、この辺り一帯で源義経率いる源氏と三草山に陣を張っていていた平資盛率いる平氏が戦いを繰り広げました。一の谷の合戦の前哨戦となった三草山合戦です。

 そんなことを思いながら、立ち止まって山を眺めました。三草山に向かってのびる国道372号線の脇に、東経135度子午線の通過を示す標柱が建てられています。車で走っていると、左側に見えるのですが、一瞬で通り過ぎてしまうので、気がつきません。その先の右側に、この標柱が西150mにあることを示す看板表示があります。この時計塔の表示で、この辺りが日本標準時の子午線が通過していることを知ることができます。いわば日本の真ん中なんですね。写真は演奏会を終えて駐車場へ戻る道で撮ったものです。時計の針は午後4時を指していました。

NHKで上鴨川住吉神社神事舞を紹介ー28年前の放送も

 

 

 8日(土)の午前、元県議の先輩から電話があり、「今、テレビで加東市の神事舞やってるよ」と教えられました。用件は別にあったのですが、テレビを見ながら話をしました。そうだ、そうだったと思いながら、NHKで放送があることをすっかり忘れてしまっていました。

 先月4日の夜、加東市上鴨川の住吉神社の宵宮を訪れ、ちょうど奉納されていた神事舞、続いて田楽を見ました。そのことは、この歴史ブログにも紹介しましたが、その折り、境内ではNHKのカメラが回っていました。区長さんから、NHKが取材して、11月に放送がある、と伺っていたのですが、忘れてしまっていたので、先輩からの電話には感謝でした。

 番組では、1997年(平成9)4月放送の上鴨川住吉神社のお祭りを準備段階から丁寧に記録した映像と解説が放送されていました。今から28年前のことですので、映像に出てくる地区の皆さんも、28年前のお顔と姿で映し出されていました。

 鎌倉時代から宮座を中心に祭りを守り続けてきた上鴨川の自然と暮らし、人々の一年を追ったもので、宮座の組織、役割なども詳しく記録されていました。その映像記録と今年の取材映像とインタビューを合わせながら、中世から守り伝えられてきた貴重な伝統の神事、祭りを紹介した番組でした。

 少子化、人口減少が進む今の日本にあって、こうした長い歴史を伝える伝統行事を維持し、次の世代に継承していくことは難しくなっています。祭りで神様に奉納する神楽の舞を担当した若者も、いったん町を出て祭りと離れていましたが、隣の市に戻ってきたことを契機に、再び神事に参加し、祭りを守っていきたいとの思いを強く持ったということでした。神楽を指導する人も、28年前の放送では、初々しい若者として、神事を務めていました。