昭和12年(1937)4月30日実施の衆議院議員選挙の棄権防止のために消防の警鐘を打ち鳴らすという通知が社町役場から各区長宛に出されています。これは棄権率が高いことに対する対策で、町の面目を立てるために打たれた手であったようです。
昭和十二年四月二十九日
社 町 役 場
各 区 長 殿
投票棄権防止ニ関スル件
明三十日衆議院議員選挙執行セラレ候ニ就テハ之レガ棄権防止ニ関シテハ既ニ御配慮相煩居リ候ヘ共全ク棄権率多ク候テハ町ノ面目ニ関シ候ニ付有権者ノ注意ヲ喚起シ出席督励ノ意味ニ於テ消防ノ警鐘ヲ打鳴シ合図致ス事ニ取極メ候条火災ト取違ヘザル様貴部内一般ヘ御伝達相成度此段及御依頼ニ及候、
猶左記事項御励行被下様重ネテ御依頼中上候
記
一、各戸必ズ国旗ヲ掲揚スルコト
尚鐘ハ午前七時投票開始ノ時ニ打鳴ラス