ふるさと加東の歴史再発見

少し気をつけて周囲を見回してみると、身近なところにふるさとの歴史を伝えるものがある。

昭和7年-青年の淡路自転車旅行②

 昭和7年(1932)年9月1日から二泊三日の淡路島一周自転車旅行の日記を昨日に続いて紹介します。一日目は西浦海岸を、そして二日目は伊諾神宮参拝、鳴門観潮をして洲本泊。三日目は岩屋から明石を経て社に帰っています。チェーンが切れたりの事故もあったようです。今のように舗装された道路をサイクリング車で快走するのとは違って、大変だったろうと思いますが、明石から社までやはり約2時間半で走っています。


旅行第二日
江井町午前七時三十分発。
郡家都志等を突破。郡家の東方約半里伊諾神社(伊弉諾神宮)に参拝する。途中五色浜に下りて有名な石を拾ふ。途中慶野松原の手前でチヱンが切れて徒歩。連中から遅れること甚だしく、大橋與一郎に出会って二人で走る。
福良 鳴門観潮
福良の町に午前十一時過ぎ着。小柄な南国の気分の溢れる町。鳴門公園で昼食。望遠鏡で渦巻を見て午後二時過福良町を発。市□を経て洲本着。淳仁天皇の御陵を見る。
洲本一泊
洲本大浜公園に天幕を張る。海水に入る。洲本の町は六、七年振りに見る。洲本の城、盛り場の弁天前、本町筋、船着場を一巡して手拭い三本を買って十時過就寝。

(第三日)
午前四時から四時半迄夜警し、三十分□りだ。
午前七時過洲本町を出発。一番後に遅れて岩屋に走る。志筑、假屋等西浦海岸と違って文化の恵みを受けてゐるらしい町の発展振りを感じる。假屋から佐野迄の杉並木はとても良かった。
岩屋に十時着。直ちに乗船。その場所でも気分を悪くする。余裕も充分あったものを馬鹿にしてゐると思った。
明石に上陸。二時迄公園で昼食の後昼寝。それから真すぐに一走りだった。
午後四時半過帰社。上杉先生の西瓜を食べて帰る。