ふるさと加東の歴史再発見

少し気をつけて周囲を見回してみると、身近なところにふるさとの歴史を伝えるものがある。

上滝野の道標-善導大師千二百五十年忌記念


 加東市上滝野の旧市街の路地を歩いていると、ブロック塀の前に一本の道標が建っていました。車が入れない道で、たまたま歩いていて出会った道標に思わず嬉しくなってシャッターを切りました。

 道標には「善導大師千二百五十年御遠忌記念」「右 野間谷 左 光明寺」と刻まれています。この細い道は光明寺へお参りする古い道だったのでしょう。善導大師千二百五十年といえば、調べてみると昭和5年(1930年)にあたります。今から約80年前の昭和初期に建てられた道標のようです。野間谷は現在の西脇市。この道標を西に向かって立つと、右は北の野間谷へ、そして左は正面の五峰山光明寺につながるというわけです。

 善導大師は唐の高僧で、三幅の自画像を描き、唐、天竺、日本に一幅ずつ留めた(『新修加東郡誌』)うちの一幅が光明寺塔頭寺院大慈院に納められているということです。