
佐保神社(加東市社)の秋祭りが近づいてきました。昨日20日から上組太鼓保存会では乗子の子ども達の練習が始まるはずでしたが、台風15号接近のために取りやめになってしまいました。今年は10月8日宵宮、9日本宮と決まっています。これから毎晩、上組の太鼓倉では飾り付けと太鼓の練習が続きます。ドンデドン、ドンデドンの太鼓の音が響いてくるとだんだん心が騒いできます。
さて、太鼓といえば、今日アップしている写真はこのブログでも紹介してきたものですが、hはじめどこの太鼓屋台かよく分かりませんでした。その後、ブログを見た太鼓研究家の方から上組の太鼓だと教えていただきました。確かに撮影場所は現加東市社の一区の八坂神社の前であり、佐保神社の三階菱の印がついた法被を着た若い頃の父の姿もあるのですが、何せ飾りの海老は今の上組の太鼓の鯱とは違っているし、父以外の担ぎ手の顔に見覚えがない、ということでいろいろ疑問が残っていました。
そんなことも忘れていたのですが、祭が近づき、昔の太鼓屋台の飾り付けのようすを調べようと昭和7年(1932)の父の日記を読んでいると、10月2日の頁に次のような記述がありました。
太鼓をかつぐ用意にかかってしまふ。
午前十一時過ぎ出発。祇園神社前で記念撮影を終えて区長前、都亭の横、黒石の前で休憩して山氏神社入口で終る。~中略~ 午後二時終了
これは山氏神社の祭に上組太鼓を出した時のものだと思いますが、「祇園神社前で記念撮影」という一節に、ああ、あの写真のことだと直感しました。昭和7年といえば父は23歳。青年時代の父の姿と符合します。約80年前の上組太鼓屋台の勇姿に見入ってしまいます。