ふるさと加東の歴史再発見

少し気をつけて周囲を見回してみると、身近なところにふるさとの歴史を伝えるものがある。

鎌倉期の大般若経や絵師丸山葭州の作品など-河高お宝展

  

 11日(土)、加東市河高の交流センターで河高地区のお宝展が開催されました。
 同地区では、地区の歴史を本にまとめようとの取り組みが進められており、その成果の一部を「お宝展」として公開したものです。

 河高地区には市内で最も古い古代遺跡をはじめ、神社、お堂、道標など古い歴史を伝える文化財が数多くあり、今回のお宝展では、教育委員会文化財室の協力で、発掘された土器や神社の祭事に使用された道具、お堂の調査で発見された経なども展示されました。
 中でも、西暦1200年代(鎌倉時代)の大般若経は市内最古級のもので、上田宮(加東市上田の大芋神社)のものが1600年代に河高地区の高蔵寺へ伝わったものとされています。広げられた経の文字を近づいて読んでみると、般若心経の中にある言葉を見つけました。元文化財室の森下氏の説明によると、般若心経は大般若心経の中の言葉で短くつくられたお経だということでした。大般若経がぐっと身近になりました。
 和室には丸山葭州の作品、掛け軸や神社に奉納された絵額などが展示され、文化財室の藤原氏の説明を聞きました。『加東郡誌』に河高出身の絵師丸山葭州の名があり、作品探しをしたところ、子孫、地区の家から掛け軸などが出てきたということでした。また、北播磨など各地の神社などにも葭州の絵が奉納されていることが分かり、写真が紹介されていました。河高八幡神社の絵図や晩年(83歳没)の花鳥図など素晴らしい作品を鑑賞することができました。

 お宝展は12日も開催されています。ぜひ、ご覧いただきたいと思います。
 (加東市河高4026 ℡0795-48-5691)