ふるさと加東の歴史再発見

少し気をつけて周囲を見回してみると、身近なところにふるさとの歴史を伝えるものがある。

社高校に人工芝のサッカー場整備-赤土の大地に緑のコート出現

 


 20日(金)、加東市木梨の兵庫県立社高校で、サッカーグラウンド人工芝完成披露式が行われました。式典は、寒さを避けて、体育館で行われ、生徒を前にして、齋藤元彦兵庫県知事が出席し挨拶を述べました。
 体育館と体育科の寮との間のグラウンドのうち、サッカー場として使われていた約8200㎡余りを人工芝に整備したもので、県下では最初にモデル事業として行われました。施工に当たった阪神園芸さんによれば、人工芝の下部に雨水を貯めて、蒸発冷却により芝表面の気温上昇を抑える新しい手法が使われており、この技術は、オランダから導入したものだそうでした。この手法による整備は全国の県立学校でも初めてだということで、実は、10月に行われた体育大会の際に、工事中の人工芝の下部の貯水槽となるパレットの部分を見せていただいていました。
 中東の戦闘の影響で、オランダから入る資材が遅れ、工期が延びましたが、完成後はすでにサッカー部が練習や試合をしています。先日、柔道場で柔道大会が開催された時に、そのようすを見ましたが、隣接するソフトボール場では女子ソフトボール部が練習をしていました。もちろん、陸上競技場では陸上部が、そして、野球場では野球部が、さらにソフトテニス部もというように、これらの部活が同時に練習できるという規模のデカさにあらためて驚嘆しました。これらの屋外運動施設に加えて、この体育館、武道場トレセン、プールとその充実ぶりは県下随一であり、全国的にも誇れる規模であります。県下の県立高校で唯一の体育科を有し、野球部の甲子園出場はじめ、陸上やバレーなどでその名を全国に轟かせている社高校ですが、これからサッカーへの注目が集まることは間違いないでしょう。
 社高校が社の市街地からこの嬉野台地に打ってきたのは今から64年前の昭和35年のことです。赤土の嬉野台地に白亜の新しい校舎が建てられ、新しい歴史が始まりました。私が学んだのはそれからほぼ10年後の昭和44年からの3年間でした。嬉野の空は広く、青く、そして、踏みしめる大地は赤土でした。その間に立つ社高校の生徒の胸には青春の情熱が赤々と燃えていました。そして、今、その社高校に新たに緑のサッカーグラウンドが加わりました。110周年のその先への一歩が始まっているのを実感しました。